Freut michの読み方は?カタカナ表記と意味・返事を紹介

雑学

ドイツ語圏の人と初めて会うとき、「Freut mich, dich kennenzulernenって、どう読むのだろう」「カタカナだとどう書くのだろう」と迷ったことはありませんか。
つづりを見ただけでは発音の想像がつきにくく、口に出すのをためらってしまう方も多いのではないでしょうか。

結論からいえば、Freut mich, dich kennenzulernenは「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」と読み、日本語の「はじめまして、よろしく」にあたる初対面の挨拶です。

ただし、カタカナはあくまで近似で、実際の発音と同じではありません。
また、dichは親しい相手向けの言い方なので、目上の人や仕事の相手にはSieを使うなど、相手によって形を替える必要があります。

この記事では、読み方とカタカナ表記、意味、相手に合わせた言い換え、返事の仕方、発音のポイントから、初対面のマナーと簡単な自己紹介までを紹介します。

ドイツ語を初めて学ぶ方も、旅行や仕事で初対面の挨拶を覚えておきたい方も、自信を持って口に出せるようになるでしょう。

読み方と使い分けのポイントを押さえれば、初対面の場面でも落ち着いて挨拶できるようになります。

この記事でわかること

  • Freut mich, dich kennenzulernenのカタカナでの読み方と意味
  • dichとSie、短い言い方と丁寧な言い方の使い分け
  • 言われたときの返事と、発音で押さえたいポイント
  • 初対面のマナー、時間帯の挨拶、はじめましての後の自己紹介
  1. Freut mich, dich kennenzulernenの読み方は?カタカナではフロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネンと読む
    1. 4つの単語に区切って読むと長いフレーズでも覚えやすい
    2. 直訳すると、あなたと知り合えてうれしいという意味になる
    3. 日本語のはじめましてとよろしくの気持ちを一言でまとめて伝えられる
  2. dichは親しい相手向けなので、目上の人やフォーマルな初対面ではSieに替える
    1. 友人や同年代、年下の相手には親しい呼び方のdichを使う
    2. 仕事相手や年上の人には敬称のSieを使う
    3. どちらか迷ったときは敬称を選べば失礼にならない
  3. 改まった場面ではEs freut mich, Sie kennenzulernenと言うとより丁寧になる
    1. 文頭に主語を足すと文として整い、改まった響きになる
    2. ビジネスや公式の場など、きちんとした場面に向いている
    3. 意味は短い言い方と同じで、丁寧さだけが変わる
  4. 短くFreut mich!と言うだけでも相手を選ばずに通じる
    1. 握手をしながら一言添えるだけで初対面の挨拶になる
    2. 相手を指す言葉を省くので、親しさに合わせた使い分けに迷わない
    3. 強調する言葉を足すと、うれしい気持ちをさらに強く伝えられる
    4. 改まった場では、ひと言だけで済ませる簡潔な言い方もある
  5. 言われたら同じ気持ちを返す一言で返事をすれば自然に聞こえる
    1. 私もうれしいですと返すのがいちばん基本の返し方になる
    2. カジュアルな場なら、私もとだけ短く返しても十分に伝わる
    3. 改まった場では、こちらこそと返す丁寧な言い方を選ぶ
  6. 発音はeu・ch・zu・語末のen・rの5点を押さえるとネイティブに近づく
    1. つづりのeuは日本語のオイに近い音で読む
    2. chは舌の奥で息をこするように出し、クの音にしない
    3. zuは濁らせずに短く鋭いツーの音で発音する
    4. 語末のenとrは強く読まず、軽く流すように発音する
  7. カタカナ表記がサイトごとに違うのは、日本語にない音の写し方が書き手で異なるから
    1. 小さいツや伸ばし棒を入れるかどうかは書き手の好みで変わる
    2. カタカナは読み始めの目安として使い、音声で実際の響きを確かめる
  8. 綴りは区切らずに書くkennenzulernenを使うのが標準になっている
    1. 現在の辞書が推奨しているのは、つなげて書く形
    2. 区切って書く形も誤りではないものの、今は少数派になっている
  9. ドイツでの初対面は、目を見て握手をしながらはっきり名乗るのが基本のマナー
    1. 握手は軽くしっかり握り、相手と目を合わせながら交わす
    2. 仕事の場では姓で名乗り、相手のことも敬称と姓で呼ぶ
    3. プライベートな場では、下の名前だけで名乗ってもかまわない
  10. 時間帯ごとの基本の挨拶も覚えておくと、初対面の会話を始めやすくなる
    1. 朝・昼・夜で挨拶の言葉を切り替える
    2. 日中の挨拶は相手や場面を選ばずに使える
    3. 別れ際の挨拶は相手との距離感に合わせて選ぶ
  11. はじめましての後は、名前と出身を伝える自己紹介を続けると会話が広がる
    1. 名前を伝える言い方は二通りあり、どちらを使っても通じる
    2. 日本から来たと伝えると、次の話題のきっかけになりやすい
    3. 最後に、これからよろしくという気持ちを一言添えて締める
  12. まとめ

Freut mich, dich kennenzulernenの読み方は?カタカナではフロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネンと読む

見出し画像1

Freut mich, dich kennenzulernenは、カタカナで書くと「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」と読む、初対面のドイツ語の挨拶です。
日本語の「はじめまして」「お会いできてうれしいです」にあたる言葉として使われます。

長くて難しそうに見えますが、4つのかたまりに分ければ意外とすんなり覚えられます。
まずは読み方と意味を、ひとつずつ見ていきましょう。

なお、ここで示すカタカナはあくまで近い音を写したものです。
実際のドイツ語の発音とまったく同じではないので、目安として使ってください。

4つの単語に区切って読むと長いフレーズでも覚えやすい

フレーズ全体を一気に読もうとすると舌がもつれますが、4つの単語に分けると覚えやすくなります。
区切りごとに声に出して、最後につなげるのがコツです。

つづり カタカナの目安 役割
Freut フロイト 「うれしくさせる」という動詞
mich ミッヒ 「私を」
dich ディッヒ 「君を」
kennenzulernen ケネンツーレルネン 「知り合うこと」

いちばん長いのは最後のkennenzulernenですが、「ケネン」「ツー」「レルネン」の3つに分けると読みやすくなります。
ゆっくり3回ほど繰り返すと、口が慣れてきます。

michとdichは、どちらも語尾が「ッヒ」で終わり、音が似ています。
「ミッヒ」「ディッヒ」と、頭の音だけ変えると考えると混ざりにくくなります。

カタカナの「ヒ」を「ク」や「キ」に変えてしまうのは、つまずきやすいポイントです。
くわしい発音のコツは後の章でまとめますので、ここでは「ッヒ」と読むと覚えておけば十分です。

直訳すると、あなたと知り合えてうれしいという意味になる

このフレーズを直訳すると、「君と知り合えて、うれしい」という意味になります。
正確には「君と知り合うことが、私をうれしくさせる」という形で、うれしい気持ちをそのまま言葉にしています。

単語を日本語に置き換えると、次のようになります。

  • Freut:うれしくさせる
  • mich:私を
  • dich:君を
  • kennenzulernen:知り合うこと

実は、このフレーズの前には「Es(エス)」という主語が省かれています。
Es freut mich, dich kennenzulernenが本来の形で、「それは私をうれしくさせる」というのが元の文です。

日本語にはない語順なので、最初は不思議に感じるかもしれません。
ただ、「うれしい気持ちを伝える言葉」と丸ごと覚えてしまえば、文法を深く考えなくても使えます。

日本語のはじめましてとよろしくの気持ちを一言でまとめて伝えられる

日本語の「はじめまして」は、出会いのあいさつです。
「よろしくお願いします」は、これからの付き合いへのお願いです。

ドイツ語のFreut mich, dich kennenzulernenは、どちらかといえば「出会えてうれしい」という気持ちを伝える言葉で、日本語でいう「はじめまして」と「よろしく」の気持ちをまとめて表せる場面が多いフレーズです。
名前を名乗ったあとや、握手をするときに添えると、初対面の挨拶として自然に収まります。

ただし、日本語の「よろしくお願いします」とまったく同じ意味ではありません。
お願いの気持ちというより、うれしさを素直に伝える言い方だと考えると、ニュアンスをつかみやすいでしょう。

相手によって言い方を替える点や、短くしたい場合の言い方は、このあとの章で順に紹介します。
まずは「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」を口に出して、リズムをつかんでみてください。

dichは親しい相手向けなので、目上の人やフォーマルな初対面ではSieに替える

相手によって、親しい相手にはdich、目上の人や改まった場面ではSieに替えるのが基本のルールです。
「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」の中で入れ替わるのは、「ディッヒ」の部分だけです。

ドイツ語には、親しい相手に使う「du(ドゥ)」と、敬意を込めた「Sie(ズィー)」という二種類の「あなた」があります。
dichはduが「あなたを」の形に変わったものです。
日本語の「ため口」と「敬語」の違いに近い感覚で、相手との距離で選びます。
なお、カタカナはあくまで近似の表記で、実際の発音とまったく同じではありません。

相手 使う言い方 カタカナ
友人・家族・子ども Freut mich, dich kennenzulernen フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン
仕事相手・目上の人・初対面の大人 Freut mich, Sie kennenzulernen フロイト ミッヒ ズィー ケネンツーレルネン

友人や同年代、年下の相手には親しい呼び方のdichを使う

dichが向いているのは、友人や家族、子どもなど、気軽に話せる間柄です。
友人の紹介で集まった場や、学生同士の打ち解けた場面でも、同年代や年下の相手にはdichで通じる場合が多いでしょう。

たとえば友だちの家で、その友だちの兄弟を紹介されたとします。
そんなときは、握手をしながら「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」と笑顔で伝えれば、気取らない自然な挨拶になります。

ただし、同年代や年下であっても、仕事の場で初めて会った相手には気をつけたいところです。
年齢が近くても、仕事の初対面ではまずSieを使うと覚えておくと、迷いが減ります。

仕事相手や年上の人には敬称のSieを使う

取引先の担当者や職場の上司、初めて会う年上の人には、Sieを使います。
言い方は「Freut mich, Sie kennenzulernen」で、カタカナでは「フロイト ミッヒ ズィー ケネンツーレルネン」です。
文の形はそのままで、「ディッヒ」を「ズィー」に替えるだけなので、難しくはありません。

書くときには、敬称のSieは文中でも大文字のSで書くようにしてください。
小文字のsieは「彼女」や「彼ら」という別の意味になり、「彼女と知り合えてうれしい」という文に変わってしまいます。
メールや名刺に添える文面で間違えやすいので、注意が必要です。

目上の人や仕事相手にdichを使うと、なれなれしい印象を与え、失礼にあたります。
相手から「duで呼んでいいですよ」と言われるまでは、Sieのままで話を進めましょう。

どちらか迷ったときは敬称を選べば失礼にならない

相手との距離がつかめないときは、Sieを選べば大きな失敗にはなりません。
丁寧すぎて困ることは少なく、相手のほうから「duでいいですよ」と言ってくれる場合も考えられます。

迷いやすい場面と、選び方の目安を整理しておきます。

  • 初めて会う大人で、立場がわからない場合はSie
  • お店や役所、ホテルなどで会う人にはSie
  • 相手がduで話しかけてきたら、同じようにdichを使ってもよい
  • 子どもや、友人の家族の集まりではdichが自然

つまり、最初はSieで始めて、相手の様子を見ながら親しい言い方に切り替えていく流れが無難です。
迷ったらSie、と決めておくことで、初対面の緊張が和らぐことが多いでしょう。丁寧な言い方をしたうえで、笑顔と握手を添えれば、気持ちはしっかり伝わるはずです。

改まった場面ではEs freut mich, Sie kennenzulernenと言うとより丁寧になる

見出し画像2

きちんとした場面では、文頭にEsを足したEs freut mich, Sie kennenzulernenを使うと、いちばん丁寧な言い方になります。
カタカナでは「エス フロイト ミッヒ ズィー ケネンツーレルネン」と読みます。
カタカナはあくまで近似なので、実際の発音と同じではない点は頭に置いてください。

前のセクションで触れたとおり、目上の人や仕事の相手にはSieを使います。
このセクションでは、そのSieの文にEsを足すと何が変わるのかを見ていきます。

文頭に主語を足すと文として整い、改まった響きになる

Freut michは、もともとEs freut mich(それは私をうれしくさせる)という文からEsを省いた形です。
会話ではEsを落とすのがふつうですが、Esを戻すと主語と動詞がそろった、きちんとした文になります。

日本語でいえば、「うれしいです」と「お会いできてうれしく思います」くらいの違いです。
言葉を一つ足すだけで、口調がぐっと落ち着いた印象になります。

ここで敬称のSieは、文中でも必ず大文字のSで書きます。
小文字のsieは「彼女」や「彼ら」という別の意味になり、Es freut mich, sie kennenzulernenでは意味が変わってしまいます。
メールやメモに書くときは特に気をつけてください。

ビジネスや公式の場など、きちんとした場面に向いている

この言い方が似合うのは、取引先との初めての打ち合わせ、式典や会合での紹介、役職のある人への挨拶などです。
第一印象が大切な場面では、丁寧な形を選んでおくと安心です。

丁寧さの順番を表にまとめます。
迷ったときの目安にしてください。

言い方 カタカナ(近似) 向いている場面
Es freut mich, Sie kennenzulernen エス フロイト ミッヒ ズィー ケネンツーレルネン ビジネス、公式の場、目上の人
Freut mich, Sie kennenzulernen フロイト ミッヒ ズィー ケネンツーレルネン 初対面の大人全般
Freut mich (sehr)! フロイト ミッヒ (ゼア) 相手を選ばず使える短い形

上にいくほど丁寧で、下にいくほど気軽な響きになります。
ただし、短い形が失礼になるわけではありません。
場の空気に合わせて選べば大丈夫です。

相手がどんな人かわからず、場も改まっているなら、表の一番上を選んでおけば外すことはありません。
丁寧すぎて困る場面は、ほとんどないからです。

意味は短い言い方と同じで、丁寧さだけが変わる

Esがあってもなくても、伝わる意味は「お会いできてうれしい」で変わりません。
違うのは言葉づかいの丁寧さだけです。
長い形を覚えたからといって、特別な内容を伝えているわけではないので、気負わずに進めて良いでしょう。

話すときは、ゆっくり、はっきり言うほうが相手に伝わります。
早口で言おうとして、ケネンツーレルネンの部分がつかえるよりも、落ち着いて区切って話したほうが丁寧に聞こえます。

握手と笑顔を添えれば、多少発音がぎこちなくても、気持ちは十分に伝わる傾向があります。
まずは「エス フロイト ミッヒ」の出だしを自然に言えるように、声に出して練習してみてください。

  • 場が改まっているときは、Esを付けて丁寧に言う
  • 相手がわからないときは、Sieを使う
  • Sieは、文中でも大文字で書く
  • 言うときは、ゆっくりはっきり、笑顔で

この四つを押さえておけば、仕事の初対面でも落ち着いて挨拶ができます。
次のセクションでは、もっと短く気軽に使える形を見ていきます。

短くFreut mich!と言うだけでも相手を選ばずに通じる

初対面で何と言えばいいか迷ったら、Freut mich!(フロイト ミッヒ)のひと言で十分に通じます。
相手が友人でも仕事の人でも使える形なので、まず覚えておくと心強いフレーズです。

これは、前のセクションで見たEs freut michから、最初のEsを省いた形です。
長いフレーズを言い切る自信がないときの、頼れる短縮形になります。
なお、カタカナはあくまで近似で、実際の発音と同じではありません。

握手をしながら一言添えるだけで初対面の挨拶になる

Freut mich!は、直訳すると「それは私をうれしくさせる」という意味です。
日本語でいえば「お会いできてうれしいです」にあたり、名乗ったあとに添えるだけで初対面の挨拶として成り立ちます。

流れとしては、握手をしながら名前を伝え、続けて「Freut mich!」と言う形が自然です。
たとえば「Ich bin Takashi. Freut mich!」(イッヒ ビン タカシ。
フロイト ミッヒ)のように使います。

長い文を組み立てなくても、笑顔と握手があれば気持ちは伝わります。
発音に自信がなくても、短く区切ってはっきり言えば礼儀正しく聞こえる傾向がありますので、最初の一歩にはちょうどいい形です。

相手を指す言葉を省くので、親しさに合わせた使い分けに迷わない

長い形のFreut mich, dich kennenzulernenには、相手を指すdichやSieが入っていました。
短いFreut mich!にはそれがないので、相手がduの間柄かSieの間柄かを考えなくて済みます。

「この人にはdichでいいのかな」と迷う場面は、初対面ではよくあります。
そんなときに、呼び方を選ばずに言えるのは大きな安心材料です。

ここで、前の流れも含めて三つの言い方を並べて整理しておきます。

言い方 カタカナ(近似) 使いやすさの目安
Es freut mich, Sie kennenzulernen エス フロイト ミッヒ、ズィー ケネンツーレルネン 改まった場面や目上の相手向け
Freut mich, Sie kennenzulernen フロイト ミッヒ、ズィー ケネンツーレルネン 仕事の初対面など、丁寧に伝えたいとき
Freut mich (sehr)! フロイト ミッヒ(ゼア) 相手を選ばず使える短い形

丁寧さは上から下へ少しずつ軽くなりますが、いちばん下の短い形も失礼にはあたりません。
相手との距離がつかめないうちは、この形から入るのが安全です。

強調する言葉を足すと、うれしい気持ちをさらに強く伝えられる

もう少し気持ちを込めたいときは、sehr(ゼア)を足して「Freut mich sehr!(フロイト ミッヒ ゼア)」と言います。
sehrは「とても」という意味の言葉で、日本語の「本当にうれしいです」に近い感覚です。

この形も、相手を選ばずに使えます。
仕事相手にも友人にも言えるので、「ただのFreut mich!では少しそっけないかな」と感じたときの選択肢になります。

sehrを付けるときは、言葉だけが先走らないよう、相手の目を見て笑顔で言うことが望ましいです。
下を向いたまま早口で言うと、せっかくの気持ちが伝わりにくくなります。

声の調子も、ひとつの目安になります。
語尾を上げすぎず、落ち着いて言うと、誠実な印象になります。

改まった場では、ひと言だけで済ませる簡潔な言い方もある

改まった場面でも、長い文を言わなければいけないわけではありません。
名乗ったあとに「Freut mich sehr!」とひと言だけ添える形は、簡潔でありながら、きちんとした印象を残せます。

特に、挨拶のあとすぐに本題へ入る打ち合わせや、順番に大勢と握手をする場面では、短い言い方が役に立ちます。
長い文を何度も繰り返すより、相手も聞き取りやすくなります。

もし相手を指す言葉を入れたくなったら、迷ったときはSieを選びます。
ただし、小文字のsieは「彼女」や「彼ら」という別の意味になるので、書くときはSの大文字を忘れないでください。

  • 迷ったら、まずFreut mich!と言う
  • 気持ちを込めたいときは、sehrを足す
  • 改まった場では、笑顔で落ち着いて短く言う

短い形でも、握手と笑顔を添えれば、気持ちは十分に伝わる傾向があります。
まずは声に出して、口になじませておきましょう。

言われたら同じ気持ちを返す一言で返事をすれば自然に聞こえる

見出し画像3

「Freut mich」と言われたときの返事は、同じ気持ちを返す一言を添えるだけで自然に聞こえます。
基本はFreut mich auch(フロイト ミッヒ アオホ)で、場面によってMich auch(ミッヒ アオホ)やGanz meinerseits(ガンツ マイナーザイツ)に切り替えます。

挨拶は、言われっぱなしにせず、お互いに気持ちを返し合うと会話らしくなります。
日本語で「はじめまして」と言われて「はじめまして」と返すのと、同じ感覚です。
カタカナはあくまで近似で、実際の発音とは同じではない点は、ここでも頭に置いておいてください。

返事 カタカナ(近似) 使う場面の目安
Freut mich auch フロイト ミッヒ アオホ ほとんどの場面で使える基本形
Mich auch ミッヒ アオホ 友人どうしなどのカジュアルな場
Ganz meinerseits ガンツ マイナーザイツ 仕事など改まった場

私もうれしいですと返すのがいちばん基本の返し方になる

迷ったときは、Freut mich auchと返せば間違いありません。
意味は「私もうれしいです」で、相手の言葉をそのまま受け止めて返す形です。

つくりは単純です。
相手のFreut michに、「〜も」という意味のauch(アオホ)を足しただけです。
新しく覚える単語はauchの一つだけなので、初めてでも口に出しやすいと思います。

auchの「ch」は、直前がaなので喉の奥から息を出す音になります。
ここで「ヒ」のような音にしないよう気をつけると、ぐっと本物らしく聞こえます。

この返事は、友人にも仕事相手にも使えます。
丁寧さを変えたいときだけ、あとで紹介する別の言い方に替えればよいので、まずはこの一言を口になじませておくと安心です。

カジュアルな場なら、私もとだけ短く返しても十分に伝わる

くだけた場では、Mich auch(ミッヒ アオホ)と短く返しても十分に通じます。
意味は「私も」で、Freut michのFreutを省いた形です。

友人の紹介で集まった食事会や、年の近い人が集まる気軽な場では、この軽さがちょうどよく感じられます。
笑顔で目を見ながら言えば、素っ気なさはまったくありません。

ただし、相手が年上の方だったり、仕事の場だったりするときは、短すぎて軽く聞こえる場合があります。
相手との距離がつかめないうちは、Mich auchよりFreut mich auchを選ぶことをおすすめします。

慣れてきたら、場の空気を見て使い分ければ十分です。
最初から無理に短く言おうとせず、言いやすい形で始めるのが続けるコツです。

改まった場では、こちらこそと返す丁寧な言い方を選ぶ

きちんとした場では、Ganz meinerseits(ガンツ マイナーザイツ)が向いています。
日本語の「こちらこそ」にあたる言い方で、落ち着いた印象を残せます。

ganzは「まったく」、meinerseitsは「私の側から」という意味です。
つなげて「私のほうこそ同じ気持ちです」という響きになります。
少し長めですが、ゆっくり区切って言えば相手にも伝わりやすくなります。

  • 初めて会う取引先の方に、Es freut mich, Sie kennenzulernenと言われたとき
  • 年上の方や役職のある方から、丁寧にあいさつされたとき
  • 改まった席で、礼儀正しく締めたいとき

相手が丁寧な言い方をしてきたら、こちらも丁寧に返すと釣り合いがとれます。
迷ったら、Ganz meinerseitsの前後を急がず、握手と笑顔を添えて落ち着いて伝えましょう。

三つの返事は、どれも「相手と同じ気持ち」を返す点で変わりません。
場面に合わせて選べるように、声に出して練習しておくと、いざというときに慌てずに済みます。

発音はeu・ch・zu・語末のen・rの5点を押さえるとネイティブに近づく

Freut mich, dich kennenzulernenの発音は、eu・ch・zu・語末のen・rの5点を押さえるだけで、カタカナ読みよりぐっと本物らしくなります。
ここまでのカタカナ表記は読み始めの目安で、実際の発音と完全に同じではありません。

どの音も日本語にない動きではなく、少しコツをつかめば誰でも出せます。
まずは下の表で全体を眺めてみてください。

ポイント 該当する単語 音の目安
eu Freut オイに近い音
ch mich・dich ヒに近い息の音
zu kennenzulernen 濁らない短いツー
語末のen kennen・lernen 弱くあいまいに
r lernen 喉の奥で軽く

つづりのeuは日本語のオイに近い音で読む

Freutのeuは、英語のようにユーとは読みません。
国際音声記号で書くと[ɔʏ]という音で、日本語の「オイ」に近い響きです。

つまりFreutは「フロイト」と読みます。
つづりを見て「フルート」や「フリュート」と読んでしまう方が多いので、ここは最初に直しておきたい点です。

同じeuのつづりは、ほかのドイツ語の単語にも出てきます。
一度おぼえておくと、読めなかった単語が急に読めるようになって楽しくなります。

chは舌の奥で息をこするように出し、クの音にしない

mich・dichのchは、iの後ろにあるので[ç]という音になります。
「ヒ」を息だけで出す感じで、舌の真ん中を上あごに近づけ、すきまから息を細く通します。

だから、ミッヒやディッヒと書いても、最後に「ク」の音は入りません。
「ミック」「ディック」と詰まらせて読むと、別の言葉に聞こえる可能性があるので注意が必要です。

返事に使うauchは少し違います。
aの後ろのchは[x]という音で、喉の奥から「ハ」を出すような息の音になり、カタカナではアオホと書きます。

同じchでも、前の母音によって音が変わると考えておくと整理しやすくなります。

zuは濁らせずに短く鋭いツーの音で発音する

kennenzulernenの真ん中にあるzuは、zが[ts]の音で、「ツ」に近い響きです。
英語のzのように濁らせて「ズ」と読まないのがコツです。

カタカナでは「ツー」と書きますが、長く伸ばさずに、短く歯切れよく言います。
zは濁らせずにツと読むと覚えておけば、まず間違えません。

ここが「ズー」になると、全体の印象がぼやける傾向があります。
ケネンの後ろで一度区切るつもりで、ツーをはっきり出してみてください。

語末のenとrは強く読まず、軽く流すように発音する

kennenやlernenの最後のenは、「エン」とはっきり読まず、弱くあいまいに流します。
口をほとんど動かさず、「ン」に近い軽い音で終えるくらいで十分です。

rは日本語のラ行とは違い、喉の奥で出す音です。
語末では母音のように変わりやすく、lernenの前半のように軽く「アー」に近く響く場合もあります。

ここを強く読みすぎると、ひとつひとつの音が重くなって不自然に聞こえます。

  • 語頭や語中の音をはっきり、語末は軽く
  • カタカナの「ネン」「ルネン」は、やや弱めのつもりで読む
  • 音声を聞いて、自分の声と聞き比べてみる

全体としては、頭の方に力を入れて、終わりに向けて力を抜くリズムを意識してみてください。
それだけで、ずっとドイツ語らしい流れになります。

カタカナ表記がサイトごとに違うのは、日本語にない音の写し方が書き手で異なるから

見出し画像4

サイトによってカタカナが少しずつ違って見えても、どれも同じドイツ語を日本語の文字で近づけて書いた結果にすぎません。
ドイツ語には日本語にない音があり、それをどう写すかは書き手の判断に任されるためです。

この記事では「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」に統一していますが、別の表記を見かけても間違いと決めつける必要はありません。
ここでは、なぜ違いが出るのかと、カタカナとの付き合い方を整理します。

小さいツや伸ばし棒を入れるかどうかは書き手の好みで変わる

たとえば「ミッヒ」と書く人もいれば、「ミヒ」と書く人もいます。
chの音は日本語にない息の音なので、小さい「ッ」を入れて短く詰まる感じを出すか、入れずにさらりと書くかで分かれます。

伸ばし棒も同じです。
「ツーレルネン」の「ツー」を「ツ」と短く書く例もあれば、「ツゥ」と書く例もあります。
どれも、耳に聞こえた長さや響きをどう受け取ったかの違いです。

よく見かける違いを表にまとめました。
あくまで一例で、サイトごとに書き方は異なる場合があります。

部分 この記事の表記 見かけることのある別の表記 違いが出る理由
Freut フロイト フロイツ、フロイトゥ 語末のtを軽く書くか、はっきり書くか
mich ミッヒ ミヒ chの前に小さいツを入れるかどうか
dich ディッヒ ディヒ mich と同じく、息の音の写し方
kennenzulernen ケネンツーレルネン ケネンツレルネン zuの母音を伸ばして書くかどうか

こうして見ると、違いは小さな「ッ」や「ー」、それに語末の音の扱いに集まっています。
表記の差は、発音の正解が違うのではなく、写し方の癖が違うだけと考えると気がラクになります。

なお、どの書き方にも一長一短があります。
短く書けば読みやすい反面、息の音の感じが薄れます。
詰まる音を入れれば雰囲気は近づきますが、日本語の「ッ」とは別物なので、やはり近似にとどまります。

カタカナは読み始めの目安として使い、音声で実際の響きを確かめる

カタカナは、フレーズを覚えるきっかけとしてはとても便利です。
初めて見る長い言葉でも、日本語の文字にしてあると口に出しやすくなります。

ただし、カタカナは実際の発音と同じではありません。
chの息の音、語末のenの弱さ、rの喉の音などは、どう工夫しても文字では表しきれない部分です。

カタカナどおりに一音ずつはっきり読むと、かえって不自然に聞こえる場合があります。
特に「ケネンツーレルネン」の終わりの方は、文字の見た目より軽く流すのが自然です。

使い方の流れは、次の三つで十分です。

  • まずカタカナを見て、全体のリズムと区切りをつかむ
  • 次にネイティブの音声を聞き、カタカナとの違いに気づく
  • 最後に自分の声を重ねて、聞こえた響きに寄せていく

音声は、辞書アプリやオンライン辞書の発音機能などで聞けます。
サイトによってカタカナが違っていても、音声という共通の基準に戻れば迷いません。

このように、カタカナはゴールではなく入口と考えるのがちょうどよい距離感です。
表記の違いに悩むより、耳で聞いた音を信じて少しずつ修正していくほうが、上達は早くなります。

綴りは区切らずに書くkennenzulernenを使うのが標準になっている

「Freut mich, dich kennenzulernen」の綴りは、kennenzulernenと一語でつなげて書く形が標準です。
ネットで検索すると、kennen zu lernenのように区切った綴りも出てくるので、迷う人もいるかもしれません。

ここでは、なぜつなげて書くのが標準なのか、区切った形はどう位置づければよいのかを整理します。
カタカナ読みはどちらも「ケネンツーレルネン」で変わりません。

現在の辞書が推奨しているのは、つなげて書く形

現在のドイツ語の辞書では、不定詞は「kennenlernen」と一語で載っています。
これが「知り合う」という動詞の基本形です。

この動詞に「zu」が入ると、kennenlernenの真ん中にzuがはさまり、kennenzulernenと一語のまま書くことになります。
「kennen」と「lernen」のあいだに「zu」が割り込んだ形、と覚えるとすっきりします。

日本語に置き換えると、「知り合う」が「知り合うために」と変わるときに、途中に言葉が入るイメージに近いです。
zuが入っても、全体で一つの動詞として扱う点は変わりません。

形 綴り 位置づけ
不定詞 kennenlernen 辞書に載っている基本の形
zu不定詞 kennenzulernen 挨拶で使う標準の綴り
分かち書き kennen zu lernen 揺れた時期に見られた表記

挨拶文を書くときは、表の真ん中の「kennenzulernen」を選べば間違いありません。
メールやカードに添える場合も同じです。

区切って書く形も誤りではないものの、今は少数派になっている

「kennen zu lernen」と区切った形は、正書法改革で表記が揺れた時期に広まったものです。
そのため、古い教材や昔のサイトには今も残っています。

この形を「誤り」と決めつけるのは正確ではありません。
ただ、現在はつなげて書く形が主流で、新しく書くなら一語にしておくのが安心です。

同じ文章の中で一語の形と区切った形を混ぜると、読む人が迷います。どちらかに決めて、最後までそろえて書くのがコツです。

見分けるときの目安は、次の二つです。

  • 古い教材やサイトで区切った形を見かけたら、改革の時期の名残と考える
  • 自分で書くときは、一語のkennenzulernenに統一する

なお、Sieを使う丁寧な形でも同じで、「Es freut mich, Sie kennenzulernen」と書きます。
敬称のSieは文中でも大文字のSで始め、つなげて書くkennenzulernenと大文字のSieをセットで覚えると、書き間違いが減ります。

綴りは見た目の話なので、発音には影響しません。
まずは一語の形で目に慣らし、声に出す練習は先ほどの音声で進めていくとラクになります。

ドイツでの初対面は、目を見て握手をしながらはっきり名乗るのが基本のマナー

見出し画像5

ドイツでの初対面は、相手の目を見て握手をし、はっきりと名前を名乗るのが基本の形です。
言葉だけでなく、動作と声をセットにすると気持ちがよく伝わります。

「Freut mich, Sie kennenzulernen」と言いながら握手をすれば、挨拶としてひとまとまりになります。
ここでは、握手のしかたと名乗り方のポイントを整理します。

握手は軽くしっかり握り、相手と目を合わせながら交わす

握手は、手をすっと差し出して、軽くしっかり握るのが目安です。
強く握りすぎる必要はなく、弱々しく添えるだけでも印象がぼやけてしまいます。

このとき、視線は握った手ではなく相手の顔に向けます。
目を見て握手をすることが、「あなたに会えてうれしい」という気持ちを態度で示す近道になります。

日本ではお辞儀が中心なので、握手に慣れていない方も多いはずです。
そこで、流れを順に並べてみます。

  • 相手に顔を向け、軽く笑顔を作る
  • 右手を差し出し、軽くしっかり握る
  • 目を見ながら「Freut mich」と声に出す
  • 名乗り終えたら、手を自然に離す

握手をしながらお辞儀を深くしすぎると、視線が外れてしまいます。
頭は軽く下げる程度にとどめて、顔は相手のほうに向けておくと安心です。

仕事の場では姓で名乗り、相手のことも敬称と姓で呼ぶ

仕事の場では、名乗るときも姓を使います。
たとえば田中さんなら、「Tanaka」と姓をはっきり伝えるのが基本の形です。

相手を呼ぶときは、男性なら「Herr(ヘア)」、女性なら「Frau(フラオ)」に姓を続けます。
「Herr Schmidt」「Frau Schmidt」のような形で、前の章で見た敬称のSieとセットで使います。

名前は聞き取りにくいことがあるので、少しゆっくり、区切るように言うのがコツです。
聞き返されたら、もう一度落ち着いて言い直せば問題ありません。

仕事の初対面で、いきなり相手を下の名前で呼ぶのは避けましょう。親しみを込めたつもりでも、距離を詰めすぎた印象になる場合があります。

プライベートな場では、下の名前だけで名乗ってもかまわない

友人の集まりや趣味の場など、くだけた席では下の名前だけで名乗っても通じます。
この場合は、前の章で見たように親しい呼び方のdichを使う場面が増えてきます。

ただし、同じ個人的な場でも、相手がかなり年上のときは様子を見るのが無難です。
相手が先に下の名前で名乗ってくれたら、それに合わせて返すと自然に距離が縮まります。

場面ごとの違いを、表にまとめます。

場面 名乗り方 相手の呼び方
仕事・公式の場 姓を名乗る Herr/Frau+姓
友人・趣味の集まり 下の名前だけでもよい 相手の名乗りに合わせる
迷ったとき 姓を名乗る Herr/Frau+姓

どちらにするか迷ったら、改まった形で始めるのが安全です。
最初は丁寧に、親しくなったら少しずつくだけるという順番なら、失礼になる心配は少ないと考えられます。

握手、視線、はっきりした名乗りの三つがそろえば、言葉に自信がなくても好印象につながります。
次は、時間帯ごとの挨拶を覚えて、会話の入り口を広げていきましょう。

時間帯ごとの基本の挨拶も覚えておくと、初対面の会話を始めやすくなる

ドイツ語の挨拶は、時間帯に合わせた言葉を最初に添えるだけで、初対面の印象がぐっと整います。
Freut michの前にひと言あいさつを入れると、会話の流れが自然になります。
ここでは、覚えておきたい基本の4つと、別れ際の言葉を紹介します。

朝・昼・夜で挨拶の言葉を切り替える

時間帯ごとの基本の挨拶は、Guten Morgen、Guten Tag、Guten Abendの3つと、時間帯を問わない気軽な挨拶のHalloです。
カタカナでは、グーテン モルゲン、グーテン ターク、グーテン アーベント、ハローと書き表せます。
カタカナはあくまで近似で、実際の発音とは同じではありません。

どれもGutenのあとに時間帯を表す言葉が付く形なので、1つ覚えれば残りも覚えやすくなります。
日本語の「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」に、そのまま重なる感覚です。

切り替わる時刻は地域や人によって感覚が違うため、目安として考えてください。
朝は午前中、昼は日中、夜は夕方以降に使うのが一般的な感覚です。

時間帯の目安 挨拶 カタカナ(近似)
朝から午前中 Guten Morgen グーテン モルゲン
日中 Guten Tag グーテン ターク
夕方から夜 Guten Abend グーテン アーベント
時間帯を問わない気軽な挨拶 Hallo ハロー

初対面なら、まず時間帯の挨拶を言い、続けてFreut michと伝える流れが自然です。
挨拶と握手を一緒に済ませると、そのまま名乗りに入れます。

日中の挨拶は相手や場面を選ばずに使える

迷ったときに役立つのが、Guten Tagです。
Guten Tagは日中であれば相手や場面を選ばずに使えるので、最初の1つとして覚えておくと安心です。

仕事相手にも、お店の人にも、初めて会う年上の人にも失礼になりません。
前のセクションで見たように、初対面では改まった形から入るのが安全なので、この点でも相性がよい挨拶です。

一方、Hallo(ハロー)は気軽な挨拶で、友人や同年代、親しくなった相手に向いています。
時間帯も選ばないので便利ですが、改まった場ではGuten Tagのほうが無難です。

どちらを使うか迷ったら、Guten Tagを選ぶのが無難です。
親しくなってから、Halloに切り替えていけば自然な流れになります。

別れ際の挨拶は相手との距離感に合わせて選ぶ

別れの挨拶も、相手との距離感で言葉を選びます。
改まった場では、Auf Wiedersehen(アオフ ヴィーダーゼーエン)が基本で、「また会いましょう」という気持ちを込めた丁寧な言い方です。

親しい相手や気軽な場では、Tschüss(チュース)がよく使われます。
日本語でいう「じゃあね」に近い感覚で、仕事の相手には少し砕けすぎる場合があります。

  • 仕事や初対面の相手には、Auf Wiedersehenを選ぶ
  • 友人や親しくなった相手には、Tschüssを使う
  • 迷ったときは、丁寧なAuf Wiedersehenにしておく

Gute Nacht(グーテ ナハト)は、会ったときの挨拶としては使われません。これは別れ際や寝る前に言う言葉なので、夜の初対面でGuten Abendの代わりに使うと意味が通じなくなります。
夜に会ったときはGuten Abend、夜に別れるときや寝る前はGute Nachtと覚えておけば、取り違えを防げます。

挨拶は短い言葉ですが、最初と最後の印象を左右します。
時間帯の挨拶と別れの言葉をセットで覚えておけば、初対面の場面でも落ち着いて対応できます。

はじめましての後は、名前と出身を伝える自己紹介を続けると会話が広がる

見出し画像6

挨拶のあとは、名前と出身をひと言ずつ伝えるだけで、初対面の会話は自然に続いていきます。
難しい文を作る必要はなく、短い定番の言い方を2つか3つ覚えておけば足ります。

ここでは、名乗り方、出身の伝え方、最後の締めの一言を順に見ていきます。
カタカナはあくまで近似なので、実際の発音とは同じではありません。
音声も合わせて確かめてください。

名前を伝える言い方は二通りあり、どちらを使っても通じる

名前を伝える言い方で定番なのは、Ich heiße …(イッヒ ハイセ)と、Mein Name ist …(マイン ナーメ イスト)の2つです。
どちらも「私は〜といいます」の意味で、場面を選ばずに使えます。

言い方 カタカナ(近似) 特徴
Ich heiße … イッヒ ハイセ … 短くて言いやすく、会話でよく使われる形
Mein Name ist … マイン ナーメ イスト … やや改まった響きで、仕事の場に合わせやすい形

迷ったときは、短いIch heiße …から始めると口が回りやすくなります。
たとえば「Freut mich! Ich heiße Tanaka.」のように、挨拶に続けてそのまま名乗れます。

名前の部分は、日本語の発音のままで大丈夫です。
ゆっくりはっきり言うほうが、相手に聞き取ってもらいやすくなります。

名前を早口で流してしまうと、相手が聞き返す場合が多くなる傾向があります。
聞き返されたら、落ち着いてもう一度ゆっくり繰り返せば問題ありません。

日本から来たと伝えると、次の話題のきっかけになりやすい

名乗ったあとは、Ich komme aus Japan.(イッヒ コンメ アオス ヤーパン)と続けます。
意味は「私は日本から来ました」で、auch(アオホ)とは別の語、aus(アオス)を使う点だけ注意してください。

町の名前まで伝えたいときは、Japanの部分を入れ替えるだけです。
「Ich komme aus Osaka.」のように、自分の出身地に置き換えれば形が保てます。

  • Ich komme aus Japan.(日本から来ました)
  • Ich komme aus + 自分の町の名前(出身の町を伝えたいとき)

出身を伝えると、相手から「日本のどこですか」「ドイツは初めてですか」といった質問が返ってくる場合があります。
名前と出身の2文を言えるだけで、会話の入口は十分に開きます。

質問が聞き取れなかったときは、慌てずに聞き返してかまいません。
完璧に話そうとするより、伝えようとする姿勢のほうが相手には好意的に届きます。

最後に、これからよろしくという気持ちを一言添えて締める

日本語の「よろしくお願いします」にぴったり重なる決まり文句は、ドイツ語にはありません。
そのため、場面に合わせた言葉で気持ちを添えることになります。

仕事の場なら、Auf gute Zusammenarbeit!(アオフ グーテ ツーザンメンアルバイト)が使いやすい一言です。
意味は「よい協力関係になりますように」で、これから一緒に仕事をする相手に向いています。

プライベートな場では、すでに紹介したFreut mich!をもう一度添えるだけでも、気持ちは十分に伝わります。
無理に長い文を作らず、場面に合った短い一言を選ぶのがコツです。

最後に、ここまでの流れをまとめておきます。
「Freut mich! Ich heiße Tanaka. Ich komme aus Japan.」の3文を言えれば、初対面の自己紹介としてひと通りそろいます。

まとめ

この記事のポイントをまとめます。

  • Freut mich, dich kennenzulernenは、カタカナでは「フロイト ミッヒ ディッヒ ケネンツーレルネン」と表記され、4つの単語に区切ると覚えやすい
  • 直訳は「君と知り合えてうれしい」で、日本語の「はじめまして」と「よろしく」の気持ちをまとめて伝えられる
  • dichは親しい相手向けで、目上の人や仕事相手にはSieを使い、迷ったときはSieを選ぶ
  • 改まった場面では、Es freut mich, Sie kennenzulernenと言うと丁寧な印象になる
  • 短いFreut mich!や、Freut mich sehr!(フロイト ミッヒ ゼア)は、相手を選ばずに使いやすい
  • 返事はFreut mich auch(フロイト ミッヒ アオホ)、Mich auch(ミッヒ アオホ)、Ganz meinerseits(ガンツ マイナーザイツ)で同じ気持ちを返す
  • 発音は、eu・ch・zu・語末のen・rの5点を意識すると近づけやすい
  • カタカナは近似の目安なので、音声でも確かめる。
    綴りは一語のkennenzulernenが標準で、分かち書きは改革で揺れた時期の表記
  • 初対面は目を見て握手をし、はっきり名乗る。
    時間帯ごとの挨拶や自己紹介を続けると会話が広がる

Freut mich, dich kennenzulernenは長いフレーズに見えますが、4つの単語に分けて読めば、落ち着いて口に出せるようになります。

相手との関係に合わせて、dichとSieを使い分けることが大切です。
迷ったときはSieを選んでおけば、失礼になる心配は少ないでしょう。

カタカナの表記はあくまで近い音を写したもので、実際の発音とまったく同じではありません。
音声を聞きながら、少しずつ口に出して慣らしてみてください。

握手をして目を見ながら一言添えるだけでも、初対面の印象は変わることが多いでしょう。
完璧な発音でなくても、気持ちを伝えようとする姿勢は相手に届くことが多いでしょう。

まずは「フロイト ミッヒ」の短い一言から、気軽に使ってみてください。
ドイツ語での出会いの場面が、少し楽しみになるはずです。

タイトルとURLをコピーしました